JR札幌病院
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診療トピックス

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肺癌、悪性胸膜中皮腫の薬物療法

肺癌(非小細胞肺癌、小細胞肺癌)、悪性胸膜中皮腫の薬物療法は上記に述べた「化学療法」「分子標的治療薬」「免疫チェックポイント阻害薬」を組み合わせて行います。以下に当科で行われている主な薬物療法を紹介します。

維持療法とはがんの再発防止、進行予防のために行われる抗がん薬治療です。最初の治療で使用した薬のうち、副作用が少なく効果が大きかった薬を休薬期間を置かずに可能な限り投与し続けることでがんの再発、悪化を防ぎます。

1.非小細胞肺癌の薬物療法

(1)化学療法

細胞障害性抗がん薬1種類もしくは複数を組み合わせて治療します。

化学療法 1回の治療期間 維持療法
CBDCA+PEM 3週ごと PEM
CDDP+PEM 3週ごと PEM
CBDCA+nabPTX 3〜4週ごと
CDDP+VNR+放射線治療※ 4週ごと Durva(2週ごと)※※
CBDCA+S-1 3週ごと
DOC 3週ごと

※化学療法と放射線療法を併用する場合(化学放射線療法)の代表的な薬物療法に「CDDP+VNR」があります。他の細胞障害性抗がん薬との組み合わせもあります。

※※化学放射線療法の維持療法に免疫チェックポイント阻害薬が使用されます。

(2)分子標的療法

2種類の分子標的治療薬を組み合わせて治療します。

分子標的治療薬 1回の治療期間 維持療法
BV+エルロチニブ 3週ごと
RAM+エルロチニブ 2週ごと

(3)化学療法+分子標的治療薬

化学療法と分子標的治療薬を組み合わせて治療します。

化学療法+分子標的治療薬 1回の治療期間 維持療法
CBDCA+PEM+BV 3週ごと PEM+BV(もしくはどちらか)
CBDCA+nabPTX+BV 3週ごと BV
CDDP+GEM+NECT 3週ごと NECT
DOC+RAM 3週ごと

(4)化学療法+分子標的治療薬+免疫チェックポイント阻害薬

化学療法、分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせて治療します。(免疫チェックポイント阻害薬をICIと略します)

化学療法+分子標的治療薬+ICI 1回の治療期間 維持療法
CBDCA+PEM+Pembro 3週ごと PEM+Pembro
(もしくはどちらか)
CBDCA+PEM+Atezo 3週ごと PEM+Atezo
(もしくはどちらか)
CDDP+PEM+Pembro 3週ごと PEM+Pembro
(もしくはどちらか)
CBDCA+nabPTX+BV+Atezo 3週ごと BV+Atezo
CBDCA+nabPTX+Atezo 3週ごと Atezo
CBDCA+nabPTX+Pembro 3週もしくは4週ごと Pembro
化学療法+Nivo+Ipi 3週ごと Nivo+Ipi
化学療法+Nivo 3週ごと Nivo

(5)免疫チェックポイント阻害薬

免疫チェックポイント阻害薬 1回の治療期間 適応
Nivo 2週もしくは4週ごと 2次治療以降
Pembro 3週もしくは6週ごと PD-L1陽性の場合は1次治療で
使用可
Atezo 3週ごと 2次治療以降
Nivo+Ipi 6週ごと 1次治療

2.小細胞肺癌の薬物療法

(1)化学療法

細胞障害性抗がん薬1種類もしくは複数を組み合わせて治療します。

化学療法 1回の治療期間 維持療法
CBDCA+ETP 3週ごと
CDDP+ETP 3週ごと
CDDP+CPT-11 3週ごと
CPT-11 4〜5週ごと
AMR 3週ごと
NGT 3週ごと

(2)化学療法+免疫チェックポイント阻害薬

化学療法、免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせて治療します。
(免疫チェックポイント阻害薬をICIと略します)

化学療法+ICI 1回の治療期間 維持療法
CBDCA+ETP+Atezo 3週ごと Atezo
CBDCA+ETP+Durva 3週ごと Durva(4週ごと)
CDDP+ETP+Durva 3週ごと Durva(4週ごと)

3.悪性胸膜中皮腫の薬物療法

(1)化学療法

細胞障害性抗がん薬1種類もしくは複数を組み合わせて治療します。

化学療法 1回の治療期間 維持療法
CDDP+PEM 3週ごと
CDDP+GEM 3週ごと

(2)免疫チェックポイント阻害薬

免疫チェックポイント阻害薬 1回の治療期間 適応
Nivo 2週もしくは4週ごと 化学療法に不応の場合に限る