特徴・特色
2012年4月より泌尿器科医が常勤となって各種泌尿器疾患の入院・手術治療が可能となりました。おかげさまで多くの方に受診をしていただき、患者様の増加に対応するため、2022年4月より泌尿器科常勤医が2名、非常勤医が1名増員となりました。これによりますます診療体制が充実し、質の高い医療を提供することが可能となっています。膀胱炎などの尿路感染性疾患・前立腺肥大症・尿路結石症といった良性疾患の診療から、前立腺がん・腎がん・膀胱がんなどの悪性疾患(癌)の専門的診療にも対応しています。
当科で特に得意とする診療についてご紹介します。
- 前立腺肥大症の薬物療法・手術療法
- 前立腺がんの早期発見のための検査・生検
- 膀胱がん早期発見のための膀胱内視鏡検査
- 各種泌尿器科腫瘍の集学的治療(手術・化学療法)
◇ 前立腺がん・腎がん・膀胱がん
◇ 前立腺がんの抗がん化学療法(外来化学療法)、腎がんの分子標的薬治療 - 副腎腫瘍の精査・手術(当院循環器内科と診療連携)
- 尿路結石の内視鏡的レーザー砕石術
遠方・通院困難な患者様にも配慮する入院診療体制を整えています。
泌尿器科疾患でお悩みの方は、ぜひJR札幌病院泌尿器科にお気軽にご相談ください。
診療内容の概要
泌尿器科では、腎臓・副腎・尿管・膀胱・尿道、前立腺・精嚢・精管・精巣・精巣上体に生じる泌尿器疾患に対しての診断から治療を行っています。悪性腫瘍(癌)、尿路結石症、排尿障害、感染性疾患など泌尿生殖器のさまざまな病気の専門的診療に対応しています。
当科の手術治療について
前立腺がん
当科で行っている前立腺がんの前立腺全摘手術は標準的治療法として確立している開腹手術を行っております。十分に経験のある術者が約8㎝の小さな傷で精錬された手術を行いますので、術中出血量は少なく、癌制御効果は高く、術後の尿失禁は少なく、術後回復も早い質の高い手術を行っております。2012年度は他人輸血を施した症例はなく、臓器限局癌での切除断端陽性率はゼロでした。
腎がん
腎がんの手術に関しては全摘術のみならず、可能ならば腫瘍のみを切除する腎部分切除を積極的に行い、できるだけ正常腎は残して腎機能を温存するという方針で治療しています。適応があれば創の小さな腹腔鏡手術も行います。
膀胱がん
表在性膀胱がんには内視鏡手術の経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)を行い、浸潤性膀胱がんでは膀胱全摘術を行います。膀胱全摘術後の尿路変更は腹部にストーマを作成する回腸導管のほかに、適応があれば自排尿型代用膀胱造設も行います。
副腎腫瘍
副腎腫瘍に関しまして当院循環器内科と連携した診療体制で精査を行い、手術が必要な場合は侵襲の少ない腹腔鏡下副腎摘出術を行っております。当科での手術治療の入院期間は1週間程で早期退院が可能です。各種画像診断や高血圧症のスクリーニングなどで副腎腫瘍が発見された場合やその他お困りの際はぜひ当院にご相談ください。
尿路結石症
自然排石が望めない尿路結石に対しては尿路内視鏡下に結石をレーザーで破砕する方法で確実に結石を除去しています。軟性尿管鏡を用いた最新の治療法であるf-TULも行っています。尚、体外衝撃波結石破砕(ESWL)は行っておりません。