JR札幌病院
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呼吸器内科

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呼吸器内科 外来担当医表
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※診療は、予約が優先となりますので新患の患者さんは時間を要しますのでご了承下さい。

休診・代診のお知らせ

休診予定

医師名休診予定
伊藤 峰幸03月21日(終日)

特徴・特色

肺癌、悪性胸膜中皮腫の診断・治療

64列および256列MDCT装置を用いた肺癌の早期診断を行い、治療に関しては手術療法、放射線療法、抗癌薬による癌化学療法、分子標的療法および免疫チェックポイント阻害薬に関してその治療法の特徴を充分説明した上で治療を行っております。

胸部X線写真での胸部異常影の精密検査、特に健康診断で精密検査の指摘を受けられた方で肺癌と診断した場合で手術可能な場合には当院胸部外科において胸腔鏡下で手術を行っております。

アレルギー・気管支喘息の診断・治療

呼吸器科に関連する気管支喘息を中心に、果物アレルギーである口腔アレルギー症候群や薬物アレルギーであるアスピリン不耐症の診断治療を行っております。喘息の病状説明をしっかり行ったうえで、吸入ステロイドを中心とした継続治療の重要性を説明しております。喘息発作時においても、適切な治療を外来および入院で行っております。

また、近年、重症喘息発症メカニズムの解明や関連したバイオマーカーの特定が進んでおり、従来の治療薬とは異なる作用をもった生物学的製剤の開発が行われています。これまで治療選択肢に乏しかった重症喘息ですが、生物学的製剤が加わったことで以前と比べ治療の幅は広がったと言えます。既存治療によっても症状をコントロールできない重症喘息に対し、当院では病型分類に合わせて下記の生物学的製剤を使用しています。

  • ゾレア(オマリズマブ:抗IgE抗体)
    血清中総IgE濃度と体重に基づいて投与量を決定し、2又は4週間毎に投与します。
    季節性アレルギー性鼻炎や特発性の慢性蕁麻疹にも適応があります。
  • ヌーカラ(メポリズマブ:抗IL-5抗体)
    1回100mgを4週間毎に投与します。
    ※自己注射可能
    既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にも適応があります。
  • ファセンラ(ベンラリズマブ:抗IL-5受容体α抗体)
    1回30mgを初回、4週間後、8週間後に投与し、以降8週間毎に投与します。
  • デュピクセント(デュピルマブ:抗IL-4/13受容体抗体)
    初回に600mgを投与し、その後は1回300mgを2週間毎に投与します。
    ※自己注射可能
    既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎や鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎にも適応があります。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断・治療

COPDは長年の喫煙により生じる慢性の肺病変です。MDCTと呼吸器機能検査で診断できます。禁煙が病状を進行させないために重要で当院では毎日禁煙指導のための専門外来を行っております。また、呼吸困難や咳などの症状があるため症状にあった治療を行っております。呼吸困難が進行し、慢性呼吸不全と診断された場合には、在宅酸素療法を導入しております。

肺炎の診断・治療

軽症例は外来治療を行い、重症例や中等症でも合併症を有する場合には入院で治療を行っております。難治性肺炎や急性肺傷害患者が市中病院から数多く紹介されております。尿中抗原の迅速診断に加えて、早期診断のために、喀疾中のニューモシスティス、サイトメガロウィルス、レジオネラに対する遺伝子診断を行い、特異的な病原体に対して早期の治療を心掛けております。

サルコイドーシスと特発性間質性肺炎(IIP)の診断・治療

難治性特定疾患でいまだに原因不明の全身性肉芽腫性疾患であるサルコイドーシスに関して、平賀名誉院長が40年前から臨床研究と治療に取り組んでおります。年間80症例が診断され、適切な治療がなされております。サルコイドーシスに関して、免疫病態に関して基礎的に研究を行い、副作用の少ない治療法の開発を目指しております。(専門外来 木曜午後 担当 四十坊)。難治性特定疾患であるIIPに関しても適切な診断及び抗線維化薬であるピレスパを用いた治療を行っております。IIPは高頻度に肺癌を合併する事があり、経時的にMDCTで経過観察を行っております。

アスベスト関連肺疾患の診断・治療

アスベストによる健康被害に関して、当院では長年注目して診断治療しております。アスベスト暴露による胸膜プラークの診断、肺癌や悪性中皮腫の診断及び入院での治療を行っております。

診療内容の概要

呼吸器疾患も有する患者さまの診断治療を行っており、以下の項目が主な診療内容となっております。

  1. 咳・痰がなかなか止まらない方、痰に血が混じる方、呼吸困難を感じる方の診断・治療。
  2. 胸部X線写真での胸部異常影の精密検査。特に健康診断で精密検査の指摘を受けられた方など。
  3. 肺癌の診断、手術療法の決定、化学療法、放射線療法、分子標的療法の導入。
  4. 気管支喘息・肺気腫・慢性気管支炎・気管支拡張症・肺炎の診断・治療。
  5. 慢性呼吸不全に対する診断・治療、在宅酸素療法の導入。
  6. サルコイドーシス(北海道で一番多くの患者さんを診ています)・肺線維症・間質性肺炎の診断・治療。
  7. 気胸・肺結核・胸膜炎・急性呼吸不全の診断・治療。
  8. 気管支喘息があり薬物アレルギーや口腔アレルギーがある方の診断・治療
  9. アスベスト関連肺疾患の診断、石綿肺および悪性中皮腫の診断・治療

実績

当科の主な疾病(入院治療)

平成29年度(2017)平成30年度(2018)令和1年度(2019)令和2年度(2020)令和3年度(2021)令和4年度(2022)
肺癌1,004件951件1,114件935件628件433件
サルコイドーシス33件20件17件15件11件13件
肺炎243件275件298件145件69件136件
喘息21件18件17件7件9件54件
間質性肺炎52件65件65件24件32件29件
気胸21件10件9件10件13件13件
慢性閉塞性肺疾患23件15件26件9件11件12件

※ 疾病の件数には、疾病疑い(診断が未確定)の件数も含めている。